「岡山県で産廃を積み込んで広島県で処分することになったがどうすればいいですか?」ということで、広島県での産廃処理について相談を受けたことがあります。その時の経験をもとに広島県と他府県の違いをご説明します。
産業廃棄物の収集運搬業許可は、原則として荷積み地と荷降ろし地を管轄する都道府県知事の許可が必要ですが、申請手続きは自治体によって異なっています。広島以外の都道府県などの自治体から申請するケースを想定して記事を作成しました。
産業廃棄物処理許可申請は全国共通で廃棄物処理法などに基づくものですが、自治体によって手続きの細かいところ、様式、要件の解釈、窓口運用などに違いがあります。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律
(目的)
第一条 この法律は、廃棄物の排出を抑制し、及び廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理をし、並びに生活環境を清潔にすることにより、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする。
広島県の手続き
講習会の修了証が必要
新規許可申請時には、講習を受けて「修了証」の写しを添付することが必要です。広島県では、講習を受けていない申請は受け付けてもらえません。講習会の修了証の写しが添付された申請書を受理し、新規許可の審査を行われます。
前回の申請(変更許可申請は除く)時に提出した修了証が有効期限内である場合でも、新たな受講に係る修了証を提出しなければなりません。
講習会は日本産業廃棄物処理振興センターで実施されています。
https://www.jwnet.or.jp/workshop/index.html
費用
- 広島県の産業廃棄物処理許可申請費用は次のとおりです。
- 新規許可申請:81,000円
- 更新許可申請:73,000円
- 変更許可申請:71,000円
手数料納付は「現金納付」となってます。
申請/管轄窓口
広島県では、県庁の産廃対策課などだけでなく、厚生環境事務所・支所などの複数の窓口があり、申請の種類や地域によって提出先が異なります。
例えば、広島市・呉市・福山市など指定都市はそれぞれ条例等で規定があり、県条例とは異なる場合がありますので注意が必要です。
大竹市、廿日市市、府中町、海田町、熊野町、坂町、安芸高田市、北広島町、安芸太田町などの県内の地区で決まってますが、県内の政令市(広島市、呉市、福山市)は別になっているので注意が必要です。
申請書類
産業廃棄物収集運搬業許可申請書、産業廃棄物処理業の事業範囲変更許可申請書、産業廃棄物処理業の事業の範囲を記載した書類、運搬施設の概要を記載した書類、事業計画の概要を記載した書類などがあります。詳しくは下記のURLを参照ください。

電子申請
広島県では産業廃棄物収集運搬業許可申請(積替保管を除く)ができます。ただし、「PCB」扱いや「積替・保管を含む」申請などは電子申請できないものもあるので注意が必要です。
広島県でも一部申請種別で電子申請できない例がありますが、広島県以外の自治体によっては一切できない自治体もあります。
書面のみか、電子申請が可能かどうかも確認しておきます。電子申請の可否、対象となる種類(収集運搬/処分/特管/積替保管など)で異なります。広島県では積替保管含むもの等は電子申請できないケースがあります。
更新申請の受付開始時期
更新許可申請は、許可の有効期限日の2か月前から受付を開始しています。念のため予定されている場合は事前にお問い合わせください。
様式/品目表現などの違い
実務では広島県庁と福山では、品目の記載の仕方や不備の訂正方法など、書類の扱いに地域差があるということもあるようです。事前に確認願います。

広島県と他の自治体で注意すべき主な違い
広島県で申請を考えている、あるいは他県で取る可能性もある事業者として特に注意したほうがよい相違点がありますのでまとめておきます。
地域条例の影響
指定都市であったり、市ごとに独自の環境条例を持っている自治体では、都道府県条例に上乗せするかたちで追加要件がある場合があります。
窓口の管轄
都道府県庁・政令市または地域の支所・環境事務所などのどこに提出するか、担当部署がどこか。広島県でも市自治体の条例が関係する範囲があり、広島市・呉市・福山市などは市条例で多少手続きが異なるようです。
書類の受理タイミングと補正の対応
広島県でも県庁と福山のように、申請書類の不備があったときに、提出前に訂正させるか、受理後に補正させるかなどの運用の差があります。これにより準備期間が異なることになるケースもあります。
品目表示・廃棄物の種類の細かさ
どの「廃棄物品目」をどのように記載するかが厳密に求められる自治体がありますので注意が必要です。
講習会の修了証の取り扱い
広島県と岡山県では、個人で取得した産業廃棄物処理業の許可を、新たに設立した法人に引き継ぐ場合、個人の講習修了証が有効期間内であっても、改めて新規講習を受講する必要があります。他の自治体では、更新講習の修了証で新規申請が可能なケースもあるようです。
その他注意事項
複数の自治体にまたがって事業を行う場合は、それぞれの自治体で許可を取得する必要があります。また、申請先の自治体ごとのルールを確認し、適切な書類を作成することが重要です。
そのため、申請手続きに不慣れな場合は、産業廃棄物処理業の許可申請を専門とする行政書士などの専門家に相談するのも有効な方法です。専門家は、各自治体の最新のルールを把握しており、スムーズな手続きをサポートしてくれます。



